Q.タイマッサージってなに?
A.今から約2,600年前、ブッダ(お釈迦様)の主治医だったシヴァカ・コマラパ先生(以下シバゴ先生)によって作られ、仏教の伝来とともにタイ周辺国に広まり受け継がれてきた伝統医療になります。
タイマッサージの特徴としては、指圧(手の平や、肘なども使います)でツボなどをしっかり刺激し、ストレッチで普段自分では伸ばせないような筋肉もゆったりと緩めていきます。
☆タイマッサージには大きく分けて2つの流派があります。
- バンコク式(ワット・ポー式):指圧などしっかりとした圧が特徴
- 北タイ式(チェンマイスタイル):ストレッチなどゆったりした流れが特徴
当サロン・スクールでは、2の北タイ(チェンマイ)式のスタイルをメインとしておりますが、施術ではしっかりとした圧も加えながら全身を整えていきます。
ーちなみにー
先程タイマッサージは今から約2,600年前にシバゴ先生が作ったと書きましたが、一般には約2,500年前とも言われています。
そしてスクールによっては、医学の父としてシバゴ先生を祀っているだけでタイマッサージを作った訳ではないとも言われることもあります。そのことに関して僕の考えを書いていこうと思います。
ブッダは悟りを開いた35歳から入滅の80歳までの45年間教えを説いて回ったと言われています。
今みたいに道も整備されておらず、険しい山道もあったと思います。そんな時、ブッダの疲れた身体をシバゴ先生がタイマッサージでほぐして、またその後の移動に備えていた。
もちろん、僕の想像の話です。
でも、そう考えると夢があるし、タイマッサージを大切に伝えたり施術したりできる気がするんです。
なので、当スクールではそのようにお伝えさせていただいております。
(ブッダが悟ったのが2610年前で入滅が2566年前になります)
(西暦2024年 = 仏暦2567年)
Q.もみほぐしとタイマッサージとの違いは?
A.どちらも同様にコリをほぐしていきますが、タイマッサージではコリをほぐすのを目的としていません。
タイマッサージではコリをほぐすのは目的ではなくその先の目的のためにコリをほぐしています。
少しややこしい表現になってしまいましたが、タイマッサージで狙いたい目的は体のバランスを整えて自己治癒力を高め、中から健康になっていくということです。
そのために必要なのが後述するエネルギーの通り道(セン)の整備になります。
タイマッサージでは、体の不調は体の中を巡っているエネルギーの流れがコリなどでブロックされて滞ったりしたときに出やすくなると考えています。
ですので、本来きれいに体内を流れているエネルギーがスムーズに行き来できるように、通り道にある邪魔なブロック(コリ)をほぐしてあげることが大事になってきます。
「結果として、もみほぐしでもコリをほぐすなら一緒じゃないの?」と思われる方もいると思います。
ですがセンの流れを意識し、それに合わせて施術することで、体のバランスや自律神経系等への効果をより発揮することができます。
タイマッサージは効果が続きやすい・正しい姿勢が取りやすくなる・呼吸が楽になる・むくみがスッキリするなど、実感される方が多いのは体内の巡りが改善されて本来持っている自己治癒力が高まった結果だと思います。
タイでは自閉症の方への効果なども報告されているのも、タイマッサージがもみほぐしとは違う一面になります。
Q.脚への施術が多いのはなぜ?
A.身体の中を通っているセン(エネルギーの通り道)のうち主要なセンが脚に多く通っているからです。脚をしっかりほぐしエネルギーの流れを良くすることで、結果、滞りのある各部位へのアプローチがしやすくなります。
肩がこっているから肩を揉みまくる。それはそれで気持ちいいのですが、効果は余り続かないかもしれません。
しかも、強く揉むことで筋繊維を傷つけてしまいもみ返しの原因にもつながってしまいます。それに、部分的にほぐしすぎてしまうと、身体のバランスを崩してしまうことがあります。
コリにも理由があって、こるべくしてこっていることもあるので、それを完全に除去してしまうと身体の力が入りづらくなってしまうこともあります。
なので、特定部位だけを強く揉むことは避け、疲れのある部位より遠いところからじっくりほぐして、エネルギーの通り道を良くしていくことが大事になってきます。
タイマッサージでは、結果的に筋肉のコリをほぐしていきますが、それが目的ではなく、センをきちんと整備し、エネルギーが体の中をスムーズに流れるようにするための手段として、筋肉をほぐしていきます。
なので、肩が疲れているから肩だけをほぐすのではなく身体全体をしっかり緩め、その結果、全身の血流やリンパの流れを良くし、自律神経の働きを正常化していき、人間が本来持っている自然治癒力を高め、その人自身の力で、自然な流れで健康へと導いていくマッサージになります。
(ブログ「タイマッサージの特徴(SENのお話)」でも書かせていただいております)